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ケイト・ディカミロ
Kate DiCamillo

ねずみの騎士デスペローの物語
愛をみつけたうさぎ―エドワード・テュレインの奇跡の旅

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ケイト・ディカミロの「ねずみの騎士デスペローの物語」2003年
原題「The Tale of Despereaux: Being the Story of a Mouse, a Princess, Some Soup, and a Spool of Thread」
ティモシー・バジル・エリング Timothy Basil Ering :挿絵

「desperate 絶望」をその名の由来にもつ、ねずみのデスペローと、
絵画の明暗法であり光と影を意味する「chiaroscuro キアロスクーロ」の名をもつドブネズミ、
「sow 雌ブタ」と呼ばれる、虐げられた女の子、
そしてお姫さま、の四人を軸に紡ぎだされる物語です。
2004年ニューベリー賞受賞作。
邦訳は子安亜弥:訳でポプラ社からでています。

あらすじ
小さなネズミ、デスペローは、人間のお姫さまに恋をしてしまいます。
しかし、そのことから酷い罰をうけることに。
一方、ドブネズミのキアスクーロは、ある理由から、お姫さまのことを憎んでおり、復讐をたくらんでいました…

王冠がわりにスプーンを自分の頭にのっけて、お姫さまに復讐を誓うドブネズミの姿が、なんとも哀れで、深く印象に残りました。

対象年齢 9-12歳 SSS: YL 4.5 31,975語 挿絵:多め
意外と難しい言葉がでてきたりもしますが、難しいけれど飛ばして読んじゃいけない重要な単語は、作者が「この単語の意味はですね…」と教えてくれたり、「辞書をひきましょう」と言ってくれたりします。挿絵もけっこうあるし、一章一章は短くて、わりとスンナリ読めました。
(2006年6月)
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ケイト・ディカミロ:作 バグラム・イバトーリーン Bagram Ibatoulline :挿絵
「愛をみつけたうさぎ―エドワード・テュレインの奇跡の旅 」
原題「The Miraculous Journey of Edward Tulane」2006年

あらすじ
エドワードは陶器のウサギ。着ている服も高級で、懐中時計まで持っている、高貴なウサギの人形です。
ある日、エドワードは、誰からも愛されるのに、誰も愛さないお姫さまのおはなしを、持ち主の女の子といっしょに、おばあさんからききます。
お姫さまのたどる運命は悲惨なもので、おはなしは救いのないままで幕を閉じます。
それはまるで、エドワードにかけられた呪いのようでした。
エドワードもまた、愛するということを知らなかったからです…

このお話、主人公が人形じゃなくて人間だったら、かなり悲惨な話になっていたかもしれません…。
人形なので、どんなに酷い扱いをうけても肉体的な痛みは感じないのが、まだ救われます。心は痛むにしても。

挿絵のうさぎが非常にかわいらしくて、正直、白黒なのがもったいないといいますか、ぜひともすべての挿絵をカラーでみせてほしいと思いました。

2006年ボストングローブ・ホーンブック賞 フィクションと詩部門
2007年オランダ銀の石筆賞受賞作品

対象年齢 9-12歳 SSS: YL 4.5 16,983語 挿絵:あり
挿絵が一章にひとつはありますし、一章の長さは短く、さくさく物語は進むので、デスペローと同じくらい読みやすかったです。泣ける系のお話なので、涙腺弱い私はボロボロ泣いちゃいました…。
(2009年11月)
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ニューベリー賞
きらきら

■ニューベリー賞■

2005年受賞作

きらきら
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