アラン・リー
Alan Lee
フェアリー
Faeries
トールキンの「指輪物語」の挿絵などで、日本でも有名な、アラン・リー。
これはその、アラン・リーとブライアン・フラウド(Brian Froud)の共著の妖精画集。「Faeries」英語版、ペーパーバック。邦訳は「フェアリー」というタイトルでサンリオ出版から発売されていましたが、現在入手は困難なようです。
ほとんどオールカラーですし、絵をながめているだけでも十分に楽しめる一冊。妖精に関する、ちょっとした解説もあるのですが(妖精の性格やら、代表的な説話やらの紹介)、手書きの文字が多いので、やや読みにくいです。文章は、ほとんど、おまけ程度のものです。
この画集に書かれている妖精は、妖精といっても、かわいいだけのファンシーな妖精ではありません。きれいだったり、かわいい妖精もかかれているけれども、不気味で、荒々しく自然の力がそのまま姿をとったような妖精も多数描かれています。
アーサー・ラッカムが好きだったり、妖精画や、ハイファンタジーな世界が好きな方には、おすすめの一冊です。
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マビノギオン
ケルト神話物語 シャーロット・ゲスト版
The Mabinogion
絵本ではありませんが、アラン・リーの挿絵が、カラーで四十点ほどあり、とても綺麗。 英国のウェールズ神話の本です。 マビノギオンについて→詳しくはこちら |
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ジョーン・エイキン:文、アラン・リー絵の絵本です。
邦訳は、徳間書店から、猪熊葉子:訳ででています。
あらすじ:
国一番のバイオリン弾きになることが夢のセッピーは、七晩つづけて月に靴のかたっぽを投げ、願い事をします。
ところが月は、自分の顔が靴で汚されたと怒り、セッピーは呪いをかけられてしまいます…。
アラン・リーの絵が美しく、また、海からやってくる怪物がユーモラスで、どこか愛嬌もある一冊。
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ローズマリ・サトクリフ Rosemary Sutcliff 文、アラン・リー絵の「トロイアの黒い船団 Black Ships Before Troy 」
邦訳は原書房から山本史郎:訳で出ています。
ケイト・グリーナウェイ賞受賞作。
物語は、ギリシャの叙事詩「イリアス」を再話したものです。
有名な「トロイ戦争」の話で、いわゆる「トロイの木馬」、ギリシア軍が木馬をつくって、その中にひそみ、トロイがそれを城壁のなかに入れて、そのためにトロイは負ける…というところまで書かれています。
絵本ではあるのですが、子供向けかというと、ちょっと微妙です。
血の海に横たわる死体も描かれていますし…といっても、さほどグロテスクな描かれ方はしていませんが…。
子供といっても、あまり小さい子向けではないです。年齢対象は、かなり上、中学生から高校生、大人向けに書かれたものではないかな、と思います。
洋書は、大型の絵本で、ページ数も多く、イラストはフルカラー。アラン・リーが好きな方なら、買って損はない本。絵だけ眺めていても楽しいです。 英語は、絵本としては、やや難しめかな、と思います。文章の量は、中篇小説くらいあります。 |
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